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産業技術短期大学50周年史によせて一般社団法人日本鉄鋼連盟会長友野宏このたび、鉄鋼業界によって設立された産業技術短期大学が50周年を迎え、真に慶祝の至りであります。この間に牽引され、磐石の基礎を築かれて....

産業技術短期大学50周年史によせて一般社団法人日本鉄鋼連盟会長友野宏このたび、鉄鋼業界によって設立された産業技術短期大学が50周年を迎え、真に慶祝の至りであります。この間に牽引され、磐石の基礎を築かれてきた歴代学長先生をはじめとする関係者の方々に満腔の敬意を表する次第であります。顧みますと、昭和30年代の日本経済は、急速に成長し、とりわけ鉄鋼業の躍進ぶりには目を見張るものがありました。こうした中、政府から10年先を見た「国民所得倍増計画」、更には通商産業省より長期鉄鋼需要予測が発表され、これによれば長期生産計画に見合う将来の技術者不足がかなり切実な問題になることが判明しました。そこで鉄鋼業が必要とする技術者の質と量を確保するために、日本鉄鋼連盟に大学教育委員会を特設して、鉄鋼短期大学を鉄鋼業界として設立する運びとなりました。このような生い立ちから、開学以降しばらくの間、入学生は鉄鋼企業から派遣された学生でしたが、その後、産業構造の変化に対応した学科目の新設・改変と合わせ、他の産業界や高等学校にも広く門戸を開き、昭和63年度から大学名を現在の産業技術短期大学に改め、多様な学生が切磋琢磨し、全国でも類を見ない工科系短期大学として発展してきたわけであります。大学開設以来50年、鉄鋼業の歩みも決して平穏なものではなく、高度経済成長期には鉄鋼生産は約4倍の水準となり、その後も数次に亘る景気拡大に牽引された成長局面もあったものの、一方で環境問題、オイルショック、円高不況、バブル経済崩壊、世界的金融危機等、幾度となく難局に遭遇してまいりました。これらを乗り越え、国内産業を支えてきたものは、生産の高効率化、省エネルギー・省資源化、環境対策、製品の高付加価値化等をはじめとした、世界に誇る技術立国日本のイノベーションであることは言うまでもありません。今後、地球温暖化問題の深刻化や原料の安定確保、経済のグローバル化に伴う国際競争の激化等、我が国産業を取り巻く環境が厳しくなっていくことが予想される中、鉄鋼業界はこれからもいわゆる3つのエコ(エコプロセス、エコプロダクト、エコソリューション)を中心として、最高水準の技術力を武器に、世界のトップランナーとして走り続けて行こうとしております。このように我が国鉄鋼業ひいては産業が国際競争の中で生き残っていくために、ますます多様な技術革新が求められている今、半世紀に亘り「ものづくり」に携わる技術者を育成してきた産業技術短期大学の果たす役割はその重要性を増すものであり、将来に向けてさらに大きく飛躍することを期待してやみません。6