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お知らせ

(機械工学科・研究紹介)空飛ぶクルマを実現するための技術を一緒に研究しませんか!!

2023.10.27

 皆さん、自分の家庭にある車が空を飛んで移動できたら素晴らしいと思いませんか?

 空飛ぶクルマは、2025年に開催予定の大阪・関西万博の目玉の一つになっており、現在話題沸騰中です。空飛ぶクルマのなかで特に二重反転式オクトロータ型の機体はそのコンパクトさから日本国内における実用化の有力な候補になっています。現在、本学機械工学科の竹内教授と浅尾准教授は、京都工芸繊維大学エネルギ変換輸送工学研究室の山川勝史教授と共同研究を行っており、その一つに「オクトロータ型の空飛ぶクルマの飛行シミュレーション」があります。

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 製品開発を行う場合、設計、製作、試験のプロセスが繰り返され、作り直しのたびに多くのお金と時間がかかります。そのコストを削減できるのがデジタルツインと言われるものづくりの方法です。これはAugmented Reality(AR、拡張現実)やVirtual Reality(VR、仮想現実)を使うサイバー空間と実際にものづくりを行う空間(実空間)を行き来しながらものづくりを行う方法です。サイバー空間上でモデルを作成して製品の動きや性能を評価し、それを元に実際に製品を製作して性能評価を行います。サイバー空間では作り直しのコストが実空間に比べてとても小さいため、製作による作り直しを最小限に抑えることができます。シミュレーション技術はサイバー空間での作業のベースになります。

 空飛ぶクルマをサイバー空間で作成し、空飛ぶクルマの挙動を調べるとき、一番影響があるのが、回転するオクトロータから出てくる流体の流れです。この流れの忠実な再現が、空飛ぶクルマが安全に飛ぶことができるかの中核部になり、この流れの忠実な再現こそ本研究のタイトルである「オクトロータ型の空飛ぶクルマの飛行シミュレーション」になります。

 例として、オクトロータ型の空飛ぶクルマが移動するシミュレーションを示します。

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 空飛ぶクルマのローターから出ている白い部分が動いている流体の領域を示します。またクルマの色が黄色いですが、これはクルマにどんな力がかかっているかを色表示しているものです。シミュレーションの良いところは実空間では行うことが困難な力の計測が容易にできることです。

 サイバー空間でどんな動きができるのか、その時にどんな流れができるのかを知ることで、サイバー空間で機体の設計を決めることができます。その結果を実際の設計に活かすことで、スムーズにものづくりを行うことができるのです。本研究については、学術論文による発表や学会発表をおこなっております(*1)。ご関心があればご参照下さい。

 機械工学科ではシミュレーションの基礎を学ぶ授業「CAE基礎」を開講しています。データサイエンスを活用してものづくりを行う「データサイエンス基礎」、「データサイエンス演習」も開講しています(*2)。皆さんも、ものづくりの土台となるシミュレーションをやってみませんか?


*1 本研究に関する発表

学術論文による発表
著者:Ritsuka Gomi, Ayato Takii, Masashi Yamakawa, Shinichi Asao, Seiichi Takeuchi, Momoha Nishimura
論題:Flight simulation from takeoff to yawing of eVTOL airplane with coaxial propellers by fluid-rigid body interaction
(流体剛体相互作用による同軸プロペラ機eVTOL機の離陸からヨーイングまでの飛行シミュレーション)
発表雑誌:Advances in Aerodynamics
DOI:https://doi.org/10.1186/s42774-022-00133-x 

公開日:2023年1月3日
*本論文は、オープンアクセス論文であるため、無料で読むことができます。

学会発表1
発表者:五味律夏,滝井郁人,山川勝史,浅尾慎一竹内誠一
発表題目:二重反転式プロペラを搭載した空飛ぶクルマの流体と剛体の連成による旋回飛行シミュレーション

発表先:日本流体力学会 36回数値流体力学シンポジウム
URL:https://www2.nagare.or.jp/cfd/cfd36/index.html 

発表日:2022年12月16日

学会発表2
発表者:高橋直也,五味律夏,滝井郁人,山川勝史,浅尾慎一竹内誠一
発表題目:オクトロータ型空飛ぶクルマのホバリング中におけるローター急停止に関する数値計算

発表先:日本流体力学会 36回数値流体力学シンポジウム
URL:https://www2.nagare.or.jp/cfd/cfd36/index.html 

発表日:2022年12月16日

*2 機械工学科のカリキュラム

2年間の学びの流れと科目一覧(こちらをチェック
機械工学科のページ(こちらをチェック 

お問い合わせ先

産業技術短期大学 入試広報課
E-mail:nyushi@cit.sangitan.ac.jp
TEL:06-6431-7022

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