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お知らせ

『インタビュー』 機械工学科2年 森本大樹さん―都知事杯オープンデータハッカソンを終えて―

2023.11.06

 都知事杯オープンデータハッカソン2023にて、見事に最優秀賞の都知事杯を獲得した森本大樹さん(日本製鉄株式会社より本学に派遣)に、ファイナルステージ進出前後にインタビューに応じていただき、ハッカソンへの取り組みや想いなどを語っていただきました

 インタビュアーは情報処理工学科の櫻井健一講師です。櫻井講師は、自身でもハッカソンへの参加や運営、企画などに携わるなどの経験があります。

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大会を終えて安堵した様子の森本さん

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インタビュアーの櫻井講師



※ハッカソン
ハック(Hack)とマラソン(Marathon)を組み合わせた用語で、決められたテーマに短期間集中的に取り組み、アプリケーションを開発するイベント。


――10/22(日)のファイナルステージ進出おめでとうございます

「ありがとうございます!」

――なぜハッカソンをやってみようと思ったのですか

 「去年からAIプログラミングに取り組んでいて、それを利用してもらうことや審査してもらえるイベントがないかなあと考えていると、機械工学科の樋口教授に「こんなイベント(ハッカソン)があるよ」と教えていただきました。そこで、時間が取れそうな夏休みの期間中に開催されていたものが、静岡県と東京都で行われるものだったので、それに参加してみるかとなったことがきっかけです。」
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――機械工学科なのになぜ情報系の勉強を

 「勤務先(日本製鉄株式会社)では研究支援やデータ解析を行っていました。短大では3力学を中心に学んでいましたが、その他に業務に活かせることはないかなと探していた時に、AIでのデータ処理ができるなと思い、昨年からPythonを学び始めてみました。」

――2つのハッカソンに参加していかがでしたか

 「周りの人がIT企業で実際に働かれている方ばかりで、どんな風にアプリを作っていくか、その過程や情報を聞けたことが良かったです。自身は鉄鋼メーカーで勤務していて、短大に派遣されてからは、同業の方とは知り合えたのですが、ITを専門とする方とは初めて交流できたことが貴重な財産となりました。またイベントでのゲスト講演でも、多様な考え方を知ることができたことも良かったです。短大に入学した当初はそんなことをするとは思っていなかったので、自分でも驚いてます。」

――都知事杯オープンデータハッカソンではどのようなことに取り組んだ

 「都のオープンデータを利用して、都民のQOL(生活の質)を向上させることなど社会課題を解決するものですが、明確にテーマは決まっていないので、参加チームごとに幅広いテーマで取り組んでいます。私たちのチームでは自身の年収と、子どもが何人いるかなどを入力すると、利用できる可能性のある支援制度や受給金額がわかるシステムを作ることを目標にしていて、私はLINEで支援制度にたどり着くまでのQ&Aができるチャットボットの開発を担当していました。」

――東京都で実装されるとお聞きしました

 「(都知事杯オープンデータハッカソン2023では参加70チーム中15チームが実装されるそうで)、ちょうど新幹線で移動中にその話を聞いて『おぉ~スゲー』って驚きましたね(笑)。」
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――ハッカソンを通じて成長したことは

 「開発したものを、実際に使用してもらって意見をもらうことが大事だなと感じました。取り組んだ内容は自然言語処理関係で、言語処理はもちろん、人への見せ方といったデザインも勉強できたことが良かったです。また、人に見て理解してもらいやすいデザインを考えることがとても難しくて...どんなにいいものを作っても、デザインで使うか使わないか判断されることもあるので、機能とデザインの両方が大事ですね。」

――デザインも大事...だけどシステムを作り上げるのも大変なのでは

 「調べながらですが、組むってかんじですね。最近でしたらChatGPTもあるので便利だなと思います。」

――デザインはどのように勉強した

 「例えば、静岡のハッカソンでは、デザイン関係の審査員・メンターがいたので、配色やフォントについて直接聞きに行くなどしていました。」

――普段の短大での勉強と違うと感じるところは

 「授業ではやはり基礎的な内容にとどまるので、実際に実用的なものにまで落とし込む機会はハッカソンでないとなかなか学べなかったです。」

――今後、プログラミング部でもハッカソンに参加してみたいか

 「部員に自身の活動とハッカソンの魅力を伝えてはみました。しかし、ハッカソンは期間内に仕上げないといけないので、まだまだ技量が足りない部分もあると思います。自主的に取り組むことも大事で、そこが浸透していくかが出場するまでの課題かなと思っています。」




 その後、ファイナルステージに進んだ森本さんのチーム「proj-inclusive×一般社団法人防窮研究所」は、最優秀賞の都知事杯を獲得しました。




――最優秀賞の受賞、本当におめでとうございます

「ありがとうございます!」

――実感は

 「ないです(笑)。まさか最優秀賞を取れるとは思っていなかったので、びっくりしています。その反面、今度は実装に向けて東京都の関係者の方々と調整を進めているので、責任感がだいぶ大きくなっているなと思いますね。」


――(地域社会の課題を解決することを目標に取り組んできて)自身の考えに変化はありましたか

 「支援制度に取り組んだことで、今まで自分には全然関係ないなと思ってましたが、勉強を進めていくと『あ、これは自分も(制度を)受けられるんだ』ということを知ることができました。」

――どんな人に使ってほしいか

 「ターゲットが2種類あって、まず現状の生活に困っている方、もう一つが教育のためとして、例えば学生に将来自分が困った時や、周りの方で家族が急に怪我や病気をして働けなくなった時に『こんなアプリがあるよ』という感じで勧めて欲しいと思っています。」
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――後輩や同僚にハッカソンを勧めたいか

 「様々な課題に対して学んでいくこと、意見を聞くことで視野が広がることが一番大きいかなと思います。また、ユーザーに対してどんな効果があるのかを整理して発表することも社会に出て必要になるので、そういったことも学べるのでおすすめしたいですね。」

――本学でハッカソンを実施するなら

 「大学がある尼崎市の地域課題の解決をテーマに取り組んでみたいです。ぜひ尼崎市とコラボして関係者の方々に審査員をやっていただけたら嬉しいです(笑)。」

――残り半年近くの学生生活となりましたが、今後は

 「ハッカソンについては、先ほどと同様に、実装に向けて東京都の方にも参加してもらうので、知識があまりない方にも意見が出てきやすいといった、全員が参加しやすい仕組みづくりをしないといけないなと考えています。学生生活については、ハッカソンなど自身で取り組んでいることを、プログラミング部をはじめ後輩たちに受け継いでいけるようにしないといけないことですかね。それに向けて、毎週プログラミング部でAIプログラムの作成指導をしております。」

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森本さんのこれまでの活躍(過去の記事)

(10/26)
機械工学科学生の森本大樹さんが参加するチームが、都知事杯オープンデータハッカソンで最優秀賞を受賞!(詳しくはコチラ

(10/4)機械工学科学生の森本大樹さんが参加しているチームが、都知事杯オープンデータハッカソンでファイナルステージに進出しました!(詳しくはコチラ

(9/29)日本鉄鋼協会の講演大会で機械工学科の学生4名が研究成果を発表しました!!(詳しくはコチラ

(9/20)機械工学科学生の森本大樹さんのチームが、静岡県主催のハッカソンで最優秀賞とデザイン賞を受賞しました!(詳しくはコチラ) 

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