機械工学科・堀グループ 卒業研修の活動紹介 -プラスチック材料を長く使うための新しいひずみ測定法の開発-
2023.11.10
2年生になると"卒業研修"という授業で、担当教員の指導のもと、グループで活動します。今回は、機械工学科の堀 靖仁 講師のグループの研修の様子を紹介します。
堀グループの活動中の様子
堀グループでは、プラスチック材料がどれくらい長い期間安全に使うことができるかを知るためのひずみ測定法を開発しています。通常、ひずみゲージという部品が貼り付けられた材料を引張試験することで、ひずみ測定がおこなわれます。しかし、プラスチック材料ではひずみゲージを取り付けることが容易ではありません。そこで、堀グループでは、U字型のはりを使って間接的に測定する手法に取り組んでいます。今回の授業では、プラスチック材料の測定の前に、金属の棒で測定可能かどうかを検討中でした。
金属の棒を引張試験機に接続している様子
金属の棒を引っ張ったときに棒に生じるひずみを測定する準備を行っています。金属の棒を引張試験機という上下に強い力で引っ張ることのできる装置に接続しました。
ひずみゲージをはんだ付けで回路に組み込む様子
そして、ひずみを測定するために電気抵抗をもつ薄い金属箔を棒の表面に貼り付けます。棒を引っ張ったとき、金属箔も接着されているため伸び、電気抵抗が変わります。ホイートストンブリッジの抵抗に組み込み、電気的にひずみを測定します。下の写真では、ホイートストンブリッジの4つの抵抗のうち、1つをひずみゲージにするためにはんだ付けをしています。
ホイートストンブリッジの回路図
ちなみに、ホイートストンブリッジは、高校物理の電気の分野で学ぶことができます。下のような図をご存知ですか?機械工学において、モータや電気式時計のように電気に関わる機械がたくさんあります。今回のひずみ測定以外にも、電気を活用したものづくりとして機械工学を見てみるとおもしろいかもしれませんね。
パソコンを使って引張試験機を動かしている様子
最後に、パソコンをつかって引張試験を行います。どんな実験結果になったかは機会がありましたら紹介します。以上です。笑顔の絶えない堀グループの卒業研修のご紹介でした。
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