機械工学科の学生2名が天然色素によるアルミ染色における調色と耐光性の研究成果発表!!
2024.03.14
2024年3月5日に工学院大学八王子キャンパスで開催された表面技術協会の第149回講演大会において、機械工学科2年生の和田有加さん(日本製鉄株式会社からの企業派遣学生)と塙翔悟さん(株式会社神戸製鋼所からの企業派遣学生)が研究発表をおこないました。今回の発表は、2年生の卒業研修という授業の一環で、機械工学科 松原講師の指導のもと、グループでおこなった研究に基づくものです。
発表した塙さんと和田さん
発表は次の2件でポスター発表をおこないました。
天然色素を用いたアルミニウムアノード酸化皮膜の染色における色調制御
(発表者:和田有加,塙翔悟,岡本仁志,村中竜也,松原孝典)
天然色素を用いたアルミニウムアノード酸化皮膜の染色における耐光性と染色メカニズム
(発表者:塙翔悟,和田有加,岡本仁志,村中竜也,松原孝典)
これまでも継続的にすすめている天然色素をもちいてアルミ材料を染色するテーマです。染色されたアルミ材料はスマートフォンの筐体やポータブルミラーなど身近な製品で利用されています。ただし、通常、重金属を含む合成染料で染色されており、重金属フリーの染色法が求められています。そのようななか、和田さんと塙さんは、アルミ材料を持続可能な材料である天然色素で染色するSDGsにかかわる研究をしていました。今回の発表では、多種類の天然色素で多彩に染色できること、混色によって幅広い色調に染色できること、染色メカニズムを基にした光に対する色落ちの考察について報告しました。短大からの発表はお二人の発表だけでしたが、他の大学院生や企業の研究者と同じように堂々と発表しておりました。
ポスター発表中の様子
発表したお二人のコメントを一部紹介します。
塙さん
(塙さんコメント)
発表前は上手くお伝えすることができるか不安でありましたが、先生のご指導や卒業研修を経て身に付けた知識や見解をしっかりお伝えすることで、発表を聞いていただいた皆様に満足していただくことができたように感じました。お話をきいてくれたかたからは多くの情報や新たな視点をいただくことができ、今後の研究室の卒業研修の発展にも繋がるキッカケをもらえました。今後、発表での経験を活かして、業務の改善や安全性を向上すべきものがあるとき、その必要性を他のメンバーや上司に伝えることで、より良い職場、会社つくりをすることができればと考えています。
和田さん
(和田さんコメント)
今回も学会に参加する機会をいただき、ありがとうございました。ポスター発表では口頭発表と異なり、対話をしながら進めることができるため、新たな気付きがあったり、有用な情報を提供いただけたりと、楽しい時間を過ごすことができました。多くの方が本研究に興味を持ってくださったことが嬉しかったです。卒業後は、卒業研修や学会参加で得られた知見および経験を研究開発支援業務に活かし、会社へ貢献していきます。
和田さんは昨年9月にも口頭発表をおこない、今回は2回目の発表です。
たった2年ですが、基礎的な学びから研究発表できるまで常識外れな成長をしてくれています(もちろん、優秀なお二人であることもありますが)。卒業後、企業に戻り、今後もご活躍のことと思います。
会場の工学院大学のキャラクター(コーガくん&クイーンちゃん)
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